■群会議の話題≪第100号≫ [2011年8月12日] | 目次ページへ戻る |
東日本大震災、原発事故対応の遅れと被害拡大・深刻化の背景■東日本大震災は、これまで「食料供給、労働力供給、エネルギー供給、産業廃棄物受け入れなど」の役割を担い、新自由主義的経済政策の展開による構造不況」により、大きな打撃を受け、大震災前から「経済的衰退」と「雇用問題、医療・福祉・年金問題、居住貧困、地域社会衰退、人口減少・高齢化」などの「社会的不安」に陥り、深刻な停滞と危機にあった東北地方が被災地となりました。■菅政権は、「復旧ではなく復興」「創造的復興」をかかげ、震災を好機に、構造改革ですすめてきた大企業本位の地域づくりを大規模にすすめようとしています。そのために、機敏な財政主導は行わず、4ヵ月以上も経つのに、義援金の配分は25%、がれき処理に伴う害虫駆除は対象外との通達、がれき処理の予算3,519億円に対し執行はわずかに6%の208億円、公営住宅整備は予算1,116億円に対し未執行、公立学校復旧事業も未執行など復興事業は遅々として進まず、停滞しています。■福島第一原発事故は、依然として収束のめどは立っていません。歴代自民党政権は国策として、大企業本位の製造業中心の高度経済成長のもと、米国に従属する形で原発中心のエネルギー政策に転換し、大量の原子力発電所の建設をすすめました。■原発を大量に建設するために、「原発利益共同体」「原子力村」が形成され、「安全神話」が系統的に大量に振り撒かれ、原発建設が推進されました。原発建設を受け入れた地元自治体の多くにとっては「最後の公共事業投資」であり、原発誘致での「電源立地地域対策交付金、固定資産税、核燃料税」などにより地方財政を潤し、電力会社からの補助金、雇用の確保などの誘惑につられ受け入れてきました。交付金、固定資産税などは期限付きとなっているため構造改革による財政資金の枯渇を補うため、原発増設を容認しないと地方財政がもたないため、次々と増設を認めてきました。 菅政権・大震災をテコに連立を画策し、構造改革型復興を具体化■政府の復興構想会議は、「復旧でなく復興だ」とし、震災を好機に、経済特区などを活用した大企業本位の地域づくりを大規模に推進しようとしています。■政府の社会保障集中検討会議では、復興財源短期、一体改革長期論を掲げ、社会保障費のより一層の削減と消費税引き上げを画策しています。■大連立への動きは「火事場泥棒的な構造改革、改憲策動」が再び強まり、菅抜き大連立で懸案課題突破をはかる動きとなり、第一段階では、消費税増税、社会保障の削減、TPP参加・推進、普天間基地問題の解決などを掲げ、その後は大連立構想とともに改憲への動きが再始動しています。 構造改革型復興に立ち向かい、新福祉国家型復興をめざす課題■大震災は、憲法にもとづく新らしい福祉国家型の復興を求めています。大連立による火事場泥棒的な構造改革を許さず、「(1)TPP参加を阻止し、(2)消費税増税と社会保障の削減の一体改革を阻止し、(3)脱原発・原発ゼロへ政策転換をさせる。」この3つの課題で国民的大運動を展開することが求められています■そして私たちは、構造改革型復興に対抗する新しい福祉国家の構想を対置し、(1)憲法25条に基づく雇用と社会保障、(2)福祉を保障し、消費税を引き上げなくてもよい安定財源の確保、(3)大企業本位でない地域と中小企業が中心の経済成長政策、(4)脱原発、原発にかわるエネルギー政策、(5)福祉国家型の真の地方自治と民主的な国家、(6)日米安保体制のない日本の安全とアジアの平和−憲法9条を生かす日本を−などを掲げてたたかうことです。 全分会の目標達成で秋の拡大月間を成功させ、組合結成65周年に向けて、1300人組織の回復、組織増勢・反転攻勢の確かな展望を築こう!■月間の基準目標と拡大統一行動日 当面の集会や宣伝行動、学習会にご協力下さい!(1)国会要請行動≪国民大運動実行委員会主催≫ 社会保障制度改悪+消費税増税=国民負担増の道筋 政府・与党は、社会保障改革の中心は(1)自己責任を基本に、(2)共助(財政調整の強化)で助け合う持続可能な制度に、(3)その制度は給付の選択と集中をはかるいわゆる給付削減が中心となる一体改革案を閣議に報告しました。さらに、制度維持の財源に消費税増税を活用し、2010年代半ばまで段階的に10%まで引き上げ、同時に「社会保障・税番号大綱」を決定し、税金の徴収や社会保障分野で利用する「共通番号制(マイナンバー)」を導入し、2014年6月には個人に番号を振りだし、2015年1月以降の運用開始をめざしています。 「公正判決要請署名」の第1次集約にご協力ください横浜地裁、東京地裁への「公正判決要請署名」の取り組みは、個人署名は組合員一人あたり5筆、団体署名は100団体を目標に取り組みます。先行結審・判決が明確となった横浜地裁に向けた運動を強めるために、「公正判決要請署名(横浜地裁分)」を9月9日の次回期日に提出するため、1次集約として、8月末までの集約に最大限の努力をすることとします。ご協力をお願します。 大阪泉南アスベスト訴訟の大阪高裁判決での勝利と上告阻止をめざし奮闘しよう!大阪泉南アスベスト国賠訴訟での大阪高裁控訴審判決は8月25日です。勝利判決を勝ち取り、最高裁への上告(期限9月8日)を断念させ、早期の政治解決(和解)めざし、「我が事として」ともに奮闘しよう! 知って、知らせて、得する、組合員のお知らせコーナー◆青年劇場9月公演「普天間」≪チラシ参照≫ ◆俳優座公演「ワーニャ伯父さん」≪チラシ参照≫ ◆2011年原水爆禁止世界大会「報告集会」 ◆豊島園での「BBQを楽しもう会」 ◆平和と交流のテーマパークの講演会 引き続き、救援募金に取り組みます夏の生活用品も道具も不足状態が続き「息の長い継続した支援活動」が求められています。東京土建は、引き続き救援募金に取り組みます。拡大月間準備も兼ねた事業所訪問・組合員訪問も活用して、すべての仲間に訴え、協力を得られる活動に取り組みます。 |