■群会議の話題≪第101号≫ [2011年10月12日] | 目次ページへ戻る |
野田政権は財界・米国直結の「構造改革路線」に逆戻り
■民主、国民新党による東日本大震災の復興と原発事故の収束を「最優先課題」と位置付ける野田佳彦首相は、組閣前に日本経団連はじめ財界3団体を訪問し、経団連米倉弘昌会長には、「国家戦略会議」(仮称、野党時代に激しく批判してきた小泉内閣の「経済財政諮問会議」とウリ二つの組織)を設置する考えを表明し、自公両党との会談では、3党合意にもとづいて消費税増税などの協議を呼びかけ、オバマ米大統領には、日米同盟の深化を確約しました。■野田首相の衆参本会議での所信表明演説は、際立つ低姿勢で、「正心誠意」政治にとりくむ姿勢を示しつつも、日本経団連と経済同友会の「野田政権に望む」という要望書をほとんど盛り込み、財界直結ぶりを絵にかいたような演説となり、政権交代から2年、民主党政権が自民・公明の『構造改革推進政権』(社会保障を削減し、雇用を破壊して、「貧困と格差」を拡大し、デフレを長期化させるなど日本経済に大打撃を与えた)に戻ってきたことがよくわかる、まさに「国民の生活が第一」から「財界の要求が第一」の自公路線に戻りました。■東日本大震災からの復旧・復興については課題を並べるだけで、国が財政保障して農地・漁港の復旧、生業や雇用への支援、医療・介護・福祉の復旧・強化など、被災地が最も求めている具体的な対策への言及はありませんでした。その一方で、漁協が管理する漁業権に大企業参入を認める復興特区制度(漁協は大反対)を早急に具体化すると言及し、復興財源は所得税、消費税など庶民増税を狙うなど、まさに、「構造改革型復興」をめざすものとなりました。原発政策については、「撤退」は最初から拒否し、定期検査で停止中の原発は、原子炉メーカーや電力会社に「ストレステスト」(妥当性を評価するのは原発推進機関である原子力安全・保安院) を任せ、来年夏までに再稼働させる方針を示しました。「税と社会保障の一体改革」の名で狙う消費税10%への増税は、「次期通常国会への法案提出をめざす」と強調しました。沖縄・米軍普天間基地問題では、名護市辺野古への新基地建設をあくまでも進めることを表明し、農業、日本経済などを破壊する貿易・サービス自由化のTPPについては「交渉参加」に積極姿勢を示しました。■野田首相が初めて臨んだオバマ米大統領との日米首脳会談では、普天間移設問題やTPP参加は中国に対抗する「戦略的道具」と位置づけ、「結果」を強く求められる初顔合わせとなりました。■野田内閣は、国民の要求と政権交代への民主党に対する期待を裏切り、原発再稼働、消費税・庶民増税、日米同盟の強化、TPPの交渉参加など構造改革路線・自公路線へ完全復帰を強行すれば、鳩山政権・菅政権同様、国民との矛盾を深めるのは必至です。■日本経済は、東日本大震災による関連倒産(東京商工リサーチ)は、震災から6カ月を経過し304件に達し、年末までに600件を超えると予想しています。また、厚労省の集計によると、東日本大震災の影響で失業した労働者は被災3県(岩手、宮城、福島)で少なくとも7万人にも上り、経済的に追い込まれる労働者が続出することが懸念されています。■有期契約労働者に関する調査(厚労省)では、非正規労働者が労働者全体の38.7%、年収200万円以下の人は74.0%に上り、給与実態統計調査(国税庁)では年収200万以下が5年連続で1,000万人を超え、雇用環境が一段と厳しくなり、生活保護受給者(5月末)が203万人と3か月連続で200万人に上り、過去最多となる可能性が高まっています。国民が安心して暮らせる、雇用・景気対策が一層求められています。 組合未加入の仕事仲間・知り合いを紹介してください!■はじめに・・・拡大月間とは、拡大運動(組織の維持・発展)を成功させるために、組合の総力をあげて拡大に集中したとりくみにするために、期間(9-10月)を区切って、組織の諸運動と課題、組合業務と書記局業務、組合執行体制を拡大運動に重点化(絞りこみ)して、全力をあげて行う活動です。■成果の特徴と支部の到達・・・新加入者の特徴は、4つの新規事業所で10人が加入するとともに、組織内の8つの事業所での新規雇用で11人の新しい仲間が加入しました。ATEC講習受講者に土建国保と組合総合共済を訴えて1人が加入、事務所への飛び込みは健康保険への加入手続きで2人が加入、全国展開している中堅の内装建設会社の外注の職人が「一人親方特別加入」で3人が加入となり、これまでに29人の加入となっています。■雇用日・事業所からの加入が増加・・・8月登録日以降も雇用日加入は増加しており9月登録までで16件と昨年同時期(6件)を上回っています。また、元請の大手建設企業から特別加入労災への加入を指摘され組合と労災保険への加入、従業員の健保適用除外手続きでの加入などがすすんでいます。 「訪問と対話」の徹底で「絆」を結び、未加入者の紹介を!前半戦の加入者の多くは仲間、事業所の紹介による加入です。ひきつづき、組合員と事業所訪問による対話をどれだけひろげられるかが対象者掘り起こしのカギを握ります。行動日の参加者を広げ行動量を引き上げ、組合員訪問を徹底することが決定的に重要となります。「65周年キャンペーンをすべての仲間に届けきる」「秋の分会イベントへの参加呼びかけ」「子育て世代への入学祝いの届け」など、訪問行動の目的意識的に工夫し、訪問と対話を積み上げていきましょう。 月間の意義を仲間に広げきり、全分会目標達成を勝ち取ろう!今月間は震災から半年が経過し、(1)被災者本位の震災復興、建設不況打開、賃金と仕事を守りぬく、(2)医療保険一元化攻撃から建設国保を守りぬく、(3)組合結成65周年を増勢で迎える奮闘が求められます。新政権のもとで強まる消費税増税や社会保障切りすて策動、大企業本位の震災復興計画とTPP参加(緒外国の金融資本に日本の市場を明け渡すことになる)、原発再稼働(国民の生命・財産を危険にさらす)への動きなど、国民の声に逆行する政治を押しとどめる運動が急務となります。一方、建設産業の再生をめぐる動きが前進し、運動の前進と仲間の生活と仕事の危機打開をすすめる東京土建の組織的な前進が強く求められます。建設不況に苦しむ仲間の窮状打開への要求、とりわけ被災地の仲間の復旧・復興への願いに応えるためにも、首都東京での組織拡大の成功がもとめられる局面です。月間の折り返し点にあたって、改めて重みを増した月間の意義を仲間に広げきり、後半戦の行動参加と行動量を飛躍させ、支部目標と全分会の目標達成を何としてもかち取っていきましょう。 東京都へのハガキ要請行動にご協力ください今月は東京都へのハガキ要請行動の「補強月間」として、重点月間でもれた仲間の集約に取り組みます。医療費の伸びを見込んだ都費補助金の増額を求めつつ、国保法改正の影響を受けないよう、補助水準の維持をめざし、現行水準確保の運動をすすめます。特定健診・特定保健指導では必要額の確保を求め、胸部レントゲンの東京都独自の補助制度の実現をめざします。都費補助増額を実現するため、組合員1人・1シート4枚(財務局関係2枚、福祉保健局関係2枚)を目標に、取り組みを強化し、組合員1人1シート・4枚の記入をめざします。東京都のハガキ要請の到達は521枚、42.6%の到達です。未集約対策の強化をすすめるため、集約数を伸ばしていきます。 当面の集会や宣伝行動、学習会にご協力下さい!◆全建総連予算要求中央総決起大会・都要請行動 知って、知らせて、得する、組合員のお知らせコーナー◆秋の共済推進月間<10月、11月>・・全分会達成で成功を (1)組合員の安心保障と家計応援、(2)共済の拡充を支える力をつくり、(3)組合と組合員の結び付きと脱退防止の役割を高めることを目標に共済推進をすすめ、組合総合共済の改善、地震見舞金の創設をめざします。自動車共済は、事業所へ大きな支援です。組合内事業所には、徹底して協力を呼びかけましょう。どけん火災共済は損保の2分の1の掛金で大きな家計応援が魅力です。 |